日本人エンジニアに対する評価は?

インド人エンジニアに学べ!

インド人から見た評価

負けられない日本人

高い技術力かつ低賃金という強みを活かして受託開発に力を注いできたインド人エンジニアは、世界中のエンジニア達と多くの仕事をしてきました。そんな彼らから見て日本人エンジニアはどのような印象に見えているのか、その評価について紹介します。

インド人から見た評価
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ベンガルールの技術者達から見た日本人

インド人から見た評価

世界からも高い評価を受けるインド人エンジニアから見ても、日本人エンジニアの技術力は決して劣っているようには見えず、同等もしくはそれ以上と見るエンジニアもいるようです。また、勤勉で真面目な国民性から、完璧主義とも言える仕事に対しての意識や取り組み方には一目置いているようです。
一方で、低い評価が目立ったのがコミュニケーション力でした。日本人は多くの人が実感しているように英語が全般に苦手な傾向があります。英語自体はかなりしっかりと学んできているはずなのですが、読み書きが中心であるせいかコミュニケーションとして使える英語力がなかなか身につけられず、社会人になってから苦戦している人も多いのが現状です。一般的に、日本人のITエンジニアはあまり英語が得意でないという人が少なくありません。そのため外国人と仕事をするとなると、技術力があっても言葉が大きな壁となってしまいますし、インド人エンジニアもその点に気がついています。日本人エンジニアの弱点はコミュニケーション力にあります。しかしインド人の話す英語も独特の癖があるため、英語が理解できる人でも慣れるまで多少苦労することがあるようです。

インド人と日本人の違い

はっきりとした要件定義や仕様書はインド人エンジニアが仕事を進めていくにあたってとても重要になりますが、日本式の要件定義は仕様書の変更ありきで考えられる傾向があります。そのため内容があいまいで理解しにくく、仕事の計画が立てにくいと多くのインド人エンジニアは捉えています。これに関しては、クライアントやチームのメンバーの様子を見ながら微調整していく日本人ならではの繊細さでもあり、「空気を読む」ことが求められる国全体の雰囲気が影響しているものと思われます。しかし世界でエンジニアとして活躍していくためには、自国のやり方に固執するのではなく、広い視野を持った相互理解への努力が不可欠な要素になります。

インド人は日本人が好き

コミュニケーション力に対する評価は決して高くないにもかかわらず、インド人エンジニアにとって日本人エンジニアは好感が持てる相手のようです。言葉では不器用さが目立つものの、日本人はとても親しみやすいと感じられていて、勤勉さや技術力、また日本人特有のチーム力の強さなど、仕事に対する高い責任感と連帯感はインド人からも尊敬されている部分です。

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ハングリー精神を学ぶ

良く言えば奥ゆかしく、悪く言えば積極性に欠けるという気質は、日本人の多くに見られる傾向です。日本人の中にも積極的でやり手の人もいることは確かですが、世界で横並びに競争するとなると強いイメージがあまりないというのも事実ではないでしょうか。その点で、インド人が持つハングリー精神は日本人エンジニアにとって学ぶところが多いと言えるでしょう。今後世界で活躍したいのであれば、ハングリー精神が必須と言っても過言ではありません。

高騰するインド工科大卒の学生

国全体で幼い頃からの理数教育に力を入れているインドでは、ITに強い人材がどんどん育成されています。インド工科大学は世界でもトップクラスの大学です。高いIT技術を持つ人材が数多く在籍してきたという実績もあり、世界の大手IT企業がこの大学から人材を確保すべく激しいオファー競争を繰り広げています。学生に提示される報酬額はどんどん高値になっていき、最高で年収4000万円以上にもなる企業が現われているほどです。

インドのシリコンバレー「ベンガルール」

インドのシリコンバレーとして有名なベンガルールは、イギリスの植民地時代に名づけられた英語名のバンガロールから現地語のベンガルールに戻される型で改名されました。ベンガルールに世界のIT企業が集まってくる理由はいくつかありますが、インド人エンジニアの需要が高まったきっかけは、かつて世界中に不安をもたらしたY2K問題です。また、ITの研究開発分野の場合、税制上の優遇措置が後押しとなって世界中から企業が集まりやすい基盤が整っています。